必然の第2波襲来!
An inevitable 2nd Wave Invasion in Japan !
ウイルス戦時下に命より旅行(感染拡大)を優先か 2020年8月9日
Travel (infection spread) priority over life in virus wartime ?
感染者急増中にもかかわらず、観光支援政策:Go To Travel キャンペーンが8月からの予定を前倒しして、4連休前の7月22日より、場当たり的に強行された。国民が感染拡大に翻弄され、自粛を余儀なくされ、耐え忍んでいる最中に、「時期尚早」(実施時期の判断ミス)と批判されながらも、感染抑制政策(命)よりも目先の経済を優先した「税金バラ撒きによる需要喚起策」(旅行代金の半額負担)が実施された。しかし、短絡的な策であることは歪めず、当然のことながら、全国各地にウイルスが再拡散し、クラスターが多発し爆発的な感染拡大の第2波を誘発させる結果となった。しかも、付随的に派生した東京除外や年齢制限、キャンセル料の補償やトラベル事業補償など、準備期間のない場当たり的な後手策に対応できず、旅行業界は大混乱に陥り、国民は感染懸念で期待ほど需要喚起せず、現在のところ負の要素が目立つ。また、高額な税金投資による国の借金増大への危惧と合わせて、キャンペーン強行のコスト・ベネフィットが問題となっている。何れにせよ、懸念どおり、今や全国各地でクラスター(感染集団)が、「悪性腫瘍」の如く、不気味に転移・多発の真っ盛り! そして、死者数の増加! この罪過と責任、如何にや如何に!
■「第2波」の襲来
官房長官は2020年07月31日の記者会見で、内閣として新型コロナウイルス感染症の「第2波」の定義があるかどうか問われ、「感染拡大の厳密な定義を置いている訳ではない」と明言した。
愚策、後手策の連鎖を揶揄されている内閣としては、それが原因の「第2波」と言われたくない故かも知れないが、感染拡大に限らず一般論で言えば、特異的な上昇の後、一度下がった数値が再び特異的に上昇することを第2波(second wave)と言う。そして、第2波の特異性あるいは有意性は、限定された範囲における上昇の高さ、上昇に至る経過速度、上昇の原因や理由、上昇による影響などの要素で決まる。
然るに、日本では第1波の後、全国緊急事態宣言解除や全国移動制限解除、さらにはGo-Toトラベルキャンペーンによって、感染者数が急激に増大し、現時点では第1波のピーク時の3倍(積分比)近くの大きな波となっている。感染拡大が重症化や死亡に先行すること、すなわち医療体制の切迫や崩壊、高齢者への感染や死者の増加に先行することを考えれば、今回の急激な感染拡大は、当然ながら、国民にとっては極めてリスクの高い状況(厳重警戒レベル)であり、明らかに「第2波」の到来と判断すべきである。
新型コロナウイルスの変幻・進化速度が速いことから、第1波、第2波の定義は、ウイルスの性質変化で定義した方が良いとする説もあるが、いずれにしても計数統計学的(あるいは物理構造的)に前波の感染拡大よりも3倍(積分比)もの大きな波が現実に到来しており、政治的な思惑で定義・表現が左右されるべきものではない。
愚策、後手策の連鎖を揶揄されている内閣としては、それが原因の「第2波」と言われたくない故かも知れないが、感染拡大に限らず一般論で言えば、特異的な上昇の後、一度下がった数値が再び特異的に上昇することを第2波(second wave)と言う。そして、第2波の特異性あるいは有意性は、限定された範囲における上昇の高さ、上昇に至る経過速度、上昇の原因や理由、上昇による影響などの要素で決まる。
然るに、日本では第1波の後、全国緊急事態宣言解除や全国移動制限解除、さらにはGo-Toトラベルキャンペーンによって、感染者数が急激に増大し、現時点では第1波のピーク時の3倍(積分比)近くの大きな波となっている。感染拡大が重症化や死亡に先行すること、すなわち医療体制の切迫や崩壊、高齢者への感染や死者の増加に先行することを考えれば、今回の急激な感染拡大は、当然ながら、国民にとっては極めてリスクの高い状況(厳重警戒レベル)であり、明らかに「第2波」の到来と判断すべきである。
新型コロナウイルスの変幻・進化速度が速いことから、第1波、第2波の定義は、ウイルスの性質変化で定義した方が良いとする説もあるが、いずれにしても計数統計学的(あるいは物理構造的)に前波の感染拡大よりも3倍(積分比)もの大きな波が現実に到来しており、政治的な思惑で定義・表現が左右されるべきものではない。
■ 補助金バラ撒きによる需要喚起:感染懸念で期待はずれか
第1波後の全国緊急事態宣言解除や全国移動制限解除を介して急激な感染拡大が再発する中、観光支援政策:Go To トラベルキャンペーンが8月からの予定を前倒しして、4連休前の7月22日より、場当たり的に強行された。昨今、キャッシュレス・ポイント還元事業、マイナポイント事業など、「税金をバラ撒いて需要喚起」しようとする場当たり的なキャンペーン政策が多いが、今回のキャンペーンも「税金を使った需要喚起」の一環であり、予算総額1兆6794億円を投じた「補助金バラ撒き」(旅行代金の半額負担)事業である。しかし、国民が感染に苦しむ最中、実施時期の判断を誤った(時期尚早の)短絡的な策であることは歪めず、必然的に全国各地にクラスターが多発し爆発的な感染拡大(第2波)を誘発させる結果となった。しかも、キャンペーン開始と同時に、東京除外や年齢制限、キャンセル料の補償など、付随的な問題が派生し、場当たり的な後手策を余儀なくされた。準備期間のない旅行業界は大混乱に陥り、国民は感染懸念で期待ほど需要喚起せず、現在のところ負の要素が目立つ。高額な税金投資による国の借金増大への危惧と合わせて、キャンペーン強行のコスト・ベネフィットが問題となっている。
■ 日本における感染者数の推移 2020.3.15〜8.9
日本における感染者数の推移(3.15〜8.9) (pdf)
■ 日本における死亡者数の推移 2020.3.15〜8.9
日本における死亡者数の推移(3.15〜8.9) (pdf)
■ 東京における感染者数の推移 2020.3.15〜8.9
東京における感染者数の推移(3.15〜8.9) (pdf)
■ 東京における死亡者数の推移 2020.3.15〜8.9
東京における死亡者数の推移(3.15〜8.9) (pdf)