塗装工事の水性塗料中VOCによる人体被害
「水性塗料は安全」を盾に偽装工事 2024年5月10日〜6月13日
Human damage caused by VOC(Volatile Organic Compounds)in water-based paint for painting work
VOC含有塗料の使用禁止を訴え、かつ要求した近隣住民の声を無視し、「水性塗料は安全」を盾に、近年厚労省が空気汚染の新たな規制対象物質として問題視し、策定してきた放散性の高いシックハウス要因物質(準揮発性有機化合物SVOC:規制対象物質の代替物質として潜行使用されている)含有塗料による屋根・外壁・塀の塗装工事を、その内容や安全性について近隣住民への説明もなく、隠密裏に隠ぺい強行した。
屋根・外壁の塗装工事では、注意したにもかかわらず、有害な気体や臭いはおろか、粉塵の飛散防止にさえも全く効果のない、網状のシートを張り、遣ったふりの形式的な養生下で強行。有害な気体や臭い、粉塵はおろか、汚染された洗浄液やその泥水までもがシートを通過し、その悪臭あるミストが近隣周辺に充満した。
また、外構・塀の塗装工事では、塗料を保管温度:5〜35℃をはるかに超える夏の炎天・直射日光下の地面(気温30℃以上で、地面での照り返しは50~60℃以上にもなる)に晒し、しかも作業は「養生対策」の不備や不履行下で行われており、すなわち有害な化学物質に対する認識が極めて薄い、無防備な状態で行われており、作業者や近隣住民への放散/接触によるVOCならびに有害化学物質の曝露は甚大である。これは、作業者や近隣住民への健康影響を含め、作業者の労働衛生ならびに近隣住民の環境衛生上、忌々しき問題である。
屋根・外壁の塗装工事では、注意したにもかかわらず、有害な気体や臭いはおろか、粉塵の飛散防止にさえも全く効果のない、網状のシートを張り、遣ったふりの形式的な養生下で強行。有害な気体や臭い、粉塵はおろか、汚染された洗浄液やその泥水までもがシートを通過し、その悪臭あるミストが近隣周辺に充満した。
また、外構・塀の塗装工事では、塗料を保管温度:5〜35℃をはるかに超える夏の炎天・直射日光下の地面(気温30℃以上で、地面での照り返しは50~60℃以上にもなる)に晒し、しかも作業は「養生対策」の不備や不履行下で行われており、すなわち有害な化学物質に対する認識が極めて薄い、無防備な状態で行われており、作業者や近隣住民への放散/接触によるVOCならびに有害化学物質の曝露は甚大である。これは、作業者や近隣住民への健康影響を含め、作業者の労働衛生ならびに近隣住民の環境衛生上、忌々しき問題である。
■ 近隣住民の人体被害
一般的に、塗料が完全に乾燥し、VOC(揮発性有機化合物)の揮発量が大幅に減少するのは、塗装の約3週間後と言われているが、工事中より工事後においても長期間にわたり異臭(蒸れた/腐敗した空気臭)が漂う。それだけに、化学物質に敏感な体質の者にとっては、健康への影響(シックハウス症候群、化学物質過敏症など)が甚大である。
以下に、表面的に発現した急性症状のみを記す。
1. 目刺激(目がしみる痛み、目の充血、涙目、目の充血、)が酷い。
2.同時に、鼻粘膜・鼻腔粘膜の刺激が持続し、鼻汁過多。
3.喉の粘膜がヒリヒリ痛む。唾を飲み込み難くなる。変声する(かすれ声になる)。
4.気管支痛(気管支の痙攣、粘液・痰が溜まる)
5.倦怠感が酷い。
6.頭痛(目の奥・目の上の重鈍痛、こめかみの絞圧痛)が酷い
7.胸部(肺)痛
以下に、表面的に発現した急性症状のみを記す。
1. 目刺激(目がしみる痛み、目の充血、涙目、目の充血、)が酷い。
2.同時に、鼻粘膜・鼻腔粘膜の刺激が持続し、鼻汁過多。
3.喉の粘膜がヒリヒリ痛む。唾を飲み込み難くなる。変声する(かすれ声になる)。
4.気管支痛(気管支の痙攣、粘液・痰が溜まる)
5.倦怠感が酷い。
6.頭痛(目の奥・目の上の重鈍痛、こめかみの絞圧痛)が酷い
7.胸部(肺)痛
■ 大気汚染防止法
法の目的は、1)工場・事業場における事業活動ならびに建築物の解体等に伴う煤煙、揮発性有機化合物および粉塵の排出等の規制、水銀等の排出の規制、自動車排出ガスに係わる許容限度を定めること等により、大気の汚染に関し、国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し、ならびに大気汚染に関してヒトの健康被害が生じた場合の事業者の損害賠償の責任を定めて被害者の保護を図ることである。(法1条)
▼ 罰則:
法33条〜37条に定められ、危害や違反の程度および内容により、以下の罰則がある。(1)1年以下の懲役または百万円以下の罰金、(2)6か月以下の懲役または50万円以下の罰金、(3)3か月以下の懲役または30万円以下の罰金、(4)30万円以下の罰金、(5)10万円以下の過料。この内、(1)〜(4)は、法人と行為者の両方が罰せられる。(両罰規定)
▼ 損害賠償:
大気汚染防止法では、事業活動による大気汚染で人の健康を害した場合、排出事業者が故意や過失を問わず損害を賠償する「無過失責任制度」が定められている。すなわち、有害な物質を排出することで与えた被害者の損害に対して、事業者は故意や過失に関係なく損害賠償の責任を負わなければならないという制度である。この制度は、事業者の責任を強化して被害者の円滑な救済を図ることを目的としており、民法の過失責任の原則の例外として導入された。
▼ 無過失責任制度の目的:
1)事業者の責任を強化して被害者の円滑な救済を図ることを目的としている。
2)公害の特殊性を考慮し、原因行為の違法性や原因者の故意又は過失を立証し、因果関係を確定することが困難な場合でも、被害者が公害発生者の責任を追究できるようにする。
3)無過失責任制度は、民法の過失責任の原則の例外として導入された。
2)公害の特殊性を考慮し、原因行為の違法性や原因者の故意又は過失を立証し、因果関係を確定することが困難な場合でも、被害者が公害発生者の責任を追究できるようにする。
3)無過失責任制度は、民法の過失責任の原則の例外として導入された。
▼ 損害賠償請求権の時効:
被害者またはその法定代理人が損害および賠償義務者を知った時から5年、損害発生の時から20年(法25条の4))
■ 悪臭防止法
法の目的は、1)工場・事業場における事業活動に伴って発生する悪臭について必要な規制を行い、2)悪臭防止対策を推進することにより、生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することである。
▼ 国民の責務:
1)何人も、住居が集合している地域では、飲食物の調理、動物の飼育など、日常生活における行為に伴う悪臭の発生により、周辺地域における住民の生活環境が損なわれることのないように努めるとともに、国または地方公共団体が実施する悪臭の防止による生活環境の保全に関する施策に協力する。(法14条)
2)悪臭が生ずる物の焼却禁止(法15条):何人も、住居が集合している地域では、みだりに、ゴム,皮革、合成樹脂、廃油など、焼却に伴って悪臭が生ずるものを野外で多量に償却してはならない。
3)水路等における悪臭の防止(法16条):下水溝、河川、港湾など、汚水が流入する水路または場所の管理者は、悪臭の発生により、周辺地域における住民の生活環境が損なわれることのないように、その水路または場所を適切に管理しなければならない。
2)悪臭が生ずる物の焼却禁止(法15条):何人も、住居が集合している地域では、みだりに、ゴム,皮革、合成樹脂、廃油など、焼却に伴って悪臭が生ずるものを野外で多量に償却してはならない。
3)水路等における悪臭の防止(法16条):下水溝、河川、港湾など、汚水が流入する水路または場所の管理者は、悪臭の発生により、周辺地域における住民の生活環境が損なわれることのないように、その水路または場所を適切に管理しなければならない。
▼ 罰則:
(1)1年以下の懲役または百万円以下の罰金:法8条2項の規定(市町村長による改善命令)に違反した者、(2)6か月以下の懲役または50万円以下の罰金:法10条3項の規定(事故時の市町村長による措置命令)に違反した者、(3)30万円以下の罰金:法20条1項の規定(市町村長への報告、市町村長による検査における報告の不履行、虚偽の報告、検査の拒否、妨害、忌避など)の違反者、(4)(1)〜(3)は、法人と行為者の両方が罰せられる(両罰規定)
■ 事業者の責任強化
▼ リスクアセスメント実施の義務化(2016年6月1日より施行)
労働災害の原因究明や再発阻止は言うまでも無く、職場環境に潜在的に存在する危険性や有害性についても、事前に的確な対策を講ずることが義務付けられている。この改正により、事業者の責任強化だけでなく、労働災害の未然防止や作業現場全体の安全向上が期待される。すなわち、リスクアセスメント実施の義務化には、その罰則として「安全配慮義務違反」が制定されている。(労働安全衛生法第8条2)
▼ 化学物質管理者の選任義務化(2024年4月1日より施行)
とくに、労働安全衛生法に基づいて、「化学物質のリスクアセスメント」が義務付けられている。有害性だけでなく、危険性のリスクについても、アセスメントを行う義務がある。
事業者への化学物質管理者の選任義務は、化学物質(リスクアセスメント対象物)を取り扱う事業場であれば、その規模の大小にかかわらず、例え小規模であっても選任が必須である。また、リスクアセスメントを行う能力が十分にない事業者ならびに管理者においては、事業遂行のために、外部の専門家の活用が必要となる。あるいは、法令厳守が可能な範囲の作業に限られることになる。
選任すべき事由の発生日より14日以内に選任を置かなければならない。また、化学物質管理者の選任においては、提示義務があり、管理者の氏名を作業現場の見やすい個所に提示し、関係労働者に周知させる義務がある。
罰則:労働安全衛生法第119条が根拠となり、第20条(第二号)、第27条において、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる。
さらに、これとは別に、当然のことながら、上記のように、大気(空気)汚染による近隣住民への危害に対する「大気汚染防止法」を根拠とした刑事、民事における罰則が加わることになる。(具体的には、現場では警察や消防を呼ぶ羽目となる)。例えば、大気汚染防止法では、第二章の二 揮発性有機化合物の排出の規制等(第十七条等)、第六章 罰則(第三十三条〜第三十七条等)、第四章の二 損害賠償(第二十五条等)を根拠に、法人と行為者の両方が罰せられる(両罰規定)。
事業者への化学物質管理者の選任義務は、化学物質(リスクアセスメント対象物)を取り扱う事業場であれば、その規模の大小にかかわらず、例え小規模であっても選任が必須である。また、リスクアセスメントを行う能力が十分にない事業者ならびに管理者においては、事業遂行のために、外部の専門家の活用が必要となる。あるいは、法令厳守が可能な範囲の作業に限られることになる。
選任すべき事由の発生日より14日以内に選任を置かなければならない。また、化学物質管理者の選任においては、提示義務があり、管理者の氏名を作業現場の見やすい個所に提示し、関係労働者に周知させる義務がある。
罰則:労働安全衛生法第119条が根拠となり、第20条(第二号)、第27条において、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる。
さらに、これとは別に、当然のことながら、上記のように、大気(空気)汚染による近隣住民への危害に対する「大気汚染防止法」を根拠とした刑事、民事における罰則が加わることになる。(具体的には、現場では警察や消防を呼ぶ羽目となる)。例えば、大気汚染防止法では、第二章の二 揮発性有機化合物の排出の規制等(第十七条等)、第六章 罰則(第三十三条〜第三十七条等)、第四章の二 損害賠償(第二十五条等)を根拠に、法人と行為者の両方が罰せられる(両罰規定)。
■ 義務化について
義務:法的拘束力を持ち、罰則が適用される。
努力義務:違反すると、損害賠償請求、行政措置・指導、社会的制裁、信用低下などの不利益発生あり。
努力義務:違反すると、損害賠償請求、行政措置・指導、社会的制裁、信用低下などの不利益発生あり。
■ 業者概要
■ 依頼主:東京都███区 █-█-█ ██宅
■ 施行主:██ホームズ株式会社
東京都██区██ █-█-█
TEL: 03-████-████
FAX: 03-████-████
担当:カスタマーセンター ██
携帯:080-████-████
■ 施行主:██ホームズ株式会社
東京都██区██ █-█-█
TEL: 03-████-████
FAX: 03-████-████
担当:カスタマーセンター ██
携帯:080-████-████
■ 工事内容:
1. 屋根塗装
2. 建物外壁塗装
3. 外構:塀塗装
■ 工事期間:5/10〜6/6(実際は〜6/13)
2. 建物外壁塗装
3. 外構:塀塗装
■ 工事期間:5/10〜6/6(実際は〜6/13)
■ 水性塗料中VOCによる人体被害:
厚労省では、1990年代後半より、社会的に大きな問題となった「揮発性有機化合物(VOC)による室内空気汚染が主要因となるシックハウス症候群」の対策として、「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」を設置し、2002年までに13種類の化学物質の室内濃度指針値を策定した。
しかし近年、これら13種の規制対象物質に替わる代替物質が潜行使用され始めたため、その実態把握とともに、新たに新規規制汚染物質としての対策が必要となった。厚労省では、しはらく中断していた同検討会を2012年以降再開し、2017年の当該検討会で、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレート、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレートおよび2-エチル-1-ヘキサノールの3種を新規規制汚染物質(WHOの定義では、SVOC:準揮発性有機化合物・半揮発性有機化合物)として取り上げている。
以後、これら3種は従来の揮発性有機化合物VOC:規制対象物質と同等あるいは特記して取り扱われており、2017〜2018年度における住宅室内空気汚染の実測を見ても、接着剤を主な発生源とするエチルベンゼン>>キシレンと共に、水性塗料(アクリル樹脂エマルションペイント)を発生源とする2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレート>>2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールジイソブチレートが極めて高い値を示すようになっている。
ちなみに、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレートや2-エチル-1-ヘキサノールは、それぞれ塗料や接着剤などに可塑剤として使用されているが、それぞれの分解生成物も空気中に放散される。
とくに、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレートは、水系エマルジョン塗料には造膜助剤として添加されている。塗料中の固体成分に対し3~10重量%添加することで、乾燥時の白化を防止し、塗料に造膜性能を与え、最低造膜温度(MFT)を低下させる。
2017年度の住宅室内空気汚染の実測では、「シックハウス症候群」の主要因となる室内空気汚染物質の中で最も高値を示すのは、水性塗料(アクリル樹脂エマルションペイント)を発生源とする2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレートであり、水性ペイントからの放散速度が極めて高いという事例もある。
また、この物質はペイントからの放散速度が極めて高いことも然ることながら、ハウスダストや室内表面への付着性が高く、それだけに(環境残留性が高く)、人体への暴露確率が高く、体内に蓄積されて健康被害を及ぼす危険性が指摘されている。ペイントからの放散による大気中および室内のSVOC汚染レベルとハウスダスト中のSVOC濃度と喘息やアレルギー症状などシックハウス症候群との関係性は重大な問題である。
ところが、今回、隣家の塗装工事で使われている塗料には、現在最も問題視している新規規制汚染物質の2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレートが使われていた。すなわち、近年、厚労省が空気汚染の新たな規制対象物質として問題視してきた放散性の高いシックハウス要因物質(規制対象物質の代替物質として潜行使用されている)が含まれていたのである。
水系エマルジョン塗料には造膜助剤として添加されているようであるが、メーカーに問い合わせると、各メーカーのSDS(Safety Data Sheet, 安全データシート)の内容(回答や公開情報)はマチマチで、統一性が全くない。
しかし近年、これら13種の規制対象物質に替わる代替物質が潜行使用され始めたため、その実態把握とともに、新たに新規規制汚染物質としての対策が必要となった。厚労省では、しはらく中断していた同検討会を2012年以降再開し、2017年の当該検討会で、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレート、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレートおよび2-エチル-1-ヘキサノールの3種を新規規制汚染物質(WHOの定義では、SVOC:準揮発性有機化合物・半揮発性有機化合物)として取り上げている。
以後、これら3種は従来の揮発性有機化合物VOC:規制対象物質と同等あるいは特記して取り扱われており、2017〜2018年度における住宅室内空気汚染の実測を見ても、接着剤を主な発生源とするエチルベンゼン>>キシレンと共に、水性塗料(アクリル樹脂エマルションペイント)を発生源とする2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレート>>2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールジイソブチレートが極めて高い値を示すようになっている。
ちなみに、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレートや2-エチル-1-ヘキサノールは、それぞれ塗料や接着剤などに可塑剤として使用されているが、それぞれの分解生成物も空気中に放散される。
とくに、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレートは、水系エマルジョン塗料には造膜助剤として添加されている。塗料中の固体成分に対し3~10重量%添加することで、乾燥時の白化を防止し、塗料に造膜性能を与え、最低造膜温度(MFT)を低下させる。
2017年度の住宅室内空気汚染の実測では、「シックハウス症候群」の主要因となる室内空気汚染物質の中で最も高値を示すのは、水性塗料(アクリル樹脂エマルションペイント)を発生源とする2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレートであり、水性ペイントからの放散速度が極めて高いという事例もある。
また、この物質はペイントからの放散速度が極めて高いことも然ることながら、ハウスダストや室内表面への付着性が高く、それだけに(環境残留性が高く)、人体への暴露確率が高く、体内に蓄積されて健康被害を及ぼす危険性が指摘されている。ペイントからの放散による大気中および室内のSVOC汚染レベルとハウスダスト中のSVOC濃度と喘息やアレルギー症状などシックハウス症候群との関係性は重大な問題である。
ところが、今回、隣家の塗装工事で使われている塗料には、現在最も問題視している新規規制汚染物質の2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレートが使われていた。すなわち、近年、厚労省が空気汚染の新たな規制対象物質として問題視してきた放散性の高いシックハウス要因物質(規制対象物質の代替物質として潜行使用されている)が含まれていたのである。
水系エマルジョン塗料には造膜助剤として添加されているようであるが、メーカーに問い合わせると、各メーカーのSDS(Safety Data Sheet, 安全データシート)の内容(回答や公開情報)はマチマチで、統一性が全くない。
■ アクリル樹脂系塗料の添加物の有害性
1. アクリル樹脂系合成樹脂エマルションペイントの場合
■ 用途:屋根・外壁
■ 組成・成分情報(厚労省有害性等情報通知制度に基づいたS社SDSより)
■ 組成・成分情報(厚労省有害性等情報通知制度に基づいたS社SDSより)
成分名 | 含有率 (重量%) |
CAS No. | 関係法令 表示 通知 法令 |
水 | 40~60 | 7732-18-5 | |
アクリル樹脂 | 20~30 | ||
ジエチレングリコールモノメチル エーテル |
1~5 | 111-77-3 | 生殖毒性 |
エチレングリコールモノブチル エーテル |
0~1 | 111-76-2 | △ ○ |
メチル=ベンゾイミダゾール-2- イルカバマート |
0.1~1 | 10605-21-7 | 化管法△ 生殖細胞変異原性 生殖毒性 |
二酸化チタン | 0~20 | 13463-67-7 | ○ ○ |
カーボンブラック | 0~1 | 1333-86-4 | ○ ○ |
酸化第二鉄(赤色酸化鉄) | 0~10 | 1309-37-1 | ○ ○ |
水和酸化第二鉄(黄色酸化鉄) | 0~10 | 20344-49-4 | ○ ○ |
フタロシアニンブルー | 0~10 | 147-14-8 | ○ ○ |
関係法令:労働安全衛生法、その他
○ 最大含有量が閾値以上の対象物質、△ 最大含有量が閾値未満の対象物質
○ 最大含有量が閾値以上の対象物質、△ 最大含有量が閾値未満の対象物質
▼ 危険有害性情報
生殖細胞変異原性:遺伝性疾患のおそれ
発がん性:発がんのおそれ
生殖毒性:生殖能または胎児への悪影響のおそれ
水生環境有害性(急性):水生生物に毒性
水生環境有害性(慢性):長期的影響による水生生物への有害性
発がん性:発がんのおそれ
生殖毒性:生殖能または胎児への悪影響のおそれ
水生環境有害性(急性):水生生物に毒性
水生環境有害性(慢性):長期的影響による水生生物への有害性
▼ 注意事項
@ 換気の良い場所で取り扱うこと。
A 人体への暴露(接触、吸入)を避ける(適切な保護具を着用する)
呼吸器、手、目、皮膚、身体の保護具として保護マスク、保護手袋、保護メガネ、保護衣、などを着用すること。(適用法令:労働安全衛生法など)
B 環境への汚染(放出、拡散)を避ける(空気中への飛散や河川への排出を防止する)
(適用法令:大気汚染防止法、悪臭防止法、水質汚濁防止法など)
A 人体への暴露(接触、吸入)を避ける(適切な保護具を着用する)
呼吸器、手、目、皮膚、身体の保護具として保護マスク、保護手袋、保護メガネ、保護衣、などを着用すること。(適用法令:労働安全衛生法など)
B 環境への汚染(放出、拡散)を避ける(空気中への飛散や河川への排出を防止する)
(適用法令:大気汚染防止法、悪臭防止法、水質汚濁防止法など)
2. シリコンアクリル樹脂系合成樹脂エマルションペイントの場合
■ 用途:屋根・外壁
■ 組成・成分情報(厚労省有害性等情報通知制度に基づいたA社SDSより)
■ 組成・成分情報(厚労省有害性等情報通知制度に基づいたA社SDSより)
成分名 | 含有率 (重量%) |
CAS No. | 関係法令 表示 通知 法令 |
水 | 40~60 | 7732-18-5 | |
シリコンアクリル樹脂 | 15~45 | ||
ジエチレングリコールモノメチル エーテル |
1~5 | 111-77-3 | 生殖毒性 |
エチレングリコールモノブチル エーテル |
0~1 | 111-76-2 | △ ○ |
非晶質シリカ | 0~1 | 7631-86-9 | △ ○ |
メチル=ベンゾイミダゾール-2- イルカバマート |
0.1~1 | 10605-21-7 | 化管法△ 生殖細胞変異原性 生殖毒性 |
二酸化チタン | 0~30 | 13463-67-7 | ○ ○ |
カーボンブラック | 0~5 | 1333-86-4 | ○ ○ 発がん性 |
酸化第二鉄(赤色酸化鉄) | 0~10 | 1309-37-1 | ○ ○ |
水和酸化第二鉄(黄色酸化鉄) | 0~10 | 51274-00-1 | ○ ○ |
フタロシアニンブルー | 0~5 | 147-14-8 | ○ ○ |
鉱油 | 0~1 | △ ○ |
関係法令:労働安全衛生法、その他
○ 最大含有量が閾値以上の対象物質、△ 最大含有量が閾値未満の対象物質
○ 最大含有量が閾値以上の対象物質、△ 最大含有量が閾値未満の対象物質
▼ 危険有害性情報
生殖細胞変異原性:遺伝性疾患のおそれ
生殖毒性:生殖能または胎児への悪影響のおそれ
発がん性:発がんのおそれ
水生環境有害性(急性):水生生物に毒性
水生環境有害性(慢性):長期的影響による水生生物への有害性
生殖毒性:生殖能または胎児への悪影響のおそれ
発がん性:発がんのおそれ
水生環境有害性(急性):水生生物に毒性
水生環境有害性(慢性):長期的影響による水生生物への有害性
▼ 注意事項
@ 換気の良い場所で取り扱うこと。
A 人体への暴露(接触、吸入)を避ける(適切な保護具を着用する)
呼吸器、手、目、皮膚、身体の保護具として保護マスク、保護手袋、保護メガネ、保護衣、などを着用すること。(適用法令:労働安全衛生法など)
B 環境への汚染(放出、拡散)を避ける(空気中への飛散や河川への排出を防止する)
(適用法令:大気汚染防止法、悪臭防止法、水質汚濁防止法など)
A 人体への暴露(接触、吸入)を避ける(適切な保護具を着用する)
呼吸器、手、目、皮膚、身体の保護具として保護マスク、保護手袋、保護メガネ、保護衣、などを着用すること。(適用法令:労働安全衛生法など)
B 環境への汚染(放出、拡散)を避ける(空気中への飛散や河川への排出を防止する)
(適用法令:大気汚染防止法、悪臭防止法、水質汚濁防止法など)
3. アクリルウレタン樹脂系合成樹脂エマルションペイントの場合
■ 用途:屋内外の木部分
■ 組成・成分情報(厚労省有害性等情報通知制度に基づいたA社SDSより)
■ 組成・成分情報(厚労省有害性等情報通知制度に基づいたA社SDSより)
成分名 | 含有率 (重量%) |
CAS No. | 関係法令 表示 通知 法令 |
水 | 80~90 | 7732-18-5 | |
アクリルウレタン樹脂 | 10~20 | ||
エチレングリコール | 0.1~5 | 107-21-1 | ○ ○ 安衛法 |
エチレングリコールモノブチル エーテル |
0~1 | 111-76-2 | △ ○ 有機則 |
非晶質シリカ | 0~1 | 7631-86-9 | △ ○ |
メチル=ベンゾイミダゾール-2- イルカバマート |
0.1~1 | 10605-21-7 | 化管法△ 生殖細胞変異原性 生殖毒性 |
二酸化チタン | 0~10 | 13463-67-7 | ○ ○ |
カーボンブラック | 0~5 | 1333-86-4 | △ ○ 発がん性 |
酸化第二鉄(赤色酸化鉄) | 0~10 | 1309-37-1 | ○ ○ |
水和酸化第二鉄(黄色酸化鉄) | 0~5 | 51274-00-1 | ○ ○ |
フタロシアニンブルー | 0~1 | 147-14-8 | ○ ○ |
塩素化フタロシアニングリーン | 0~1 | 1328-53-6 | ○ ○ |
関係法令:労働安全衛生法、その他
○ 最大含有量が閾値以上の対象物質、△ 最大含有量が閾値未満の対象物質
○ 最大含有量が閾値以上の対象物質、△ 最大含有量が閾値未満の対象物質
▼ 危険有害性情報
強い眼刺激
生殖細胞変異原性:遺伝性疾患のおそれ
生殖毒性:生殖能または胎児への悪影響のおそれ
特定標的臓器毒性(単回曝露):中枢神経系、血液系、腎臓の障害のおそれ
水生環境有害性(急性):水生生物に非常に強い毒性
水生環境有害性(慢性):長期的影響による水生生物への有害性
生殖細胞変異原性:遺伝性疾患のおそれ
生殖毒性:生殖能または胎児への悪影響のおそれ
特定標的臓器毒性(単回曝露):中枢神経系、血液系、腎臓の障害のおそれ
水生環境有害性(急性):水生生物に非常に強い毒性
水生環境有害性(慢性):長期的影響による水生生物への有害性
▼ 注意事項
@ 換気の良い場所で取り扱うこと。
A 人体への暴露(接触、吸入)を避ける(適切な保護具を着用する)
呼吸器、手、目、皮膚、身体の保護具として保護マスク、保護手袋、保護メガネ、保護衣、などを着用すること。(適用法令:労働安全衛生法など)
B 環境への汚染(放出、拡散)を避ける(空気中への飛散や河川への排出を防止する)
(適用法令:大気汚染防止法、悪臭防止法、水質汚濁防止法など)
保護具として、呼吸系にはミストなどの吸入を防げるマスクを着用、目には保護メガネを着用、皮膚には有機溶剤や化学薬品が浸透しない材質の手袋を着用する。
A 人体への暴露(接触、吸入)を避ける(適切な保護具を着用する)
呼吸器、手、目、皮膚、身体の保護具として保護マスク、保護手袋、保護メガネ、保護衣、などを着用すること。(適用法令:労働安全衛生法など)
B 環境への汚染(放出、拡散)を避ける(空気中への飛散や河川への排出を防止する)
(適用法令:大気汚染防止法、悪臭防止法、水質汚濁防止法など)
保護具として、呼吸系にはミストなどの吸入を防げるマスクを着用、目には保護メガネを着用、皮膚には有機溶剤や化学薬品が浸透しない材質の手袋を着用する。
4.ジョリパット工法の場合
■ 用途: 外構:塀
1.下地塗布:塗材:セーフシーラーJS-800
2.上塗り塗装:塗材:ジョリパットアルファーJP-100
1.下地塗布:塗材:セーフシーラーJS-800
2.上塗り塗装:塗材:ジョリパットアルファーJP-100
1)セーフシーラーJS-800
■ 組成・成分情報(厚労省有害性等情報通知制度に基づいたA社SDSより)
成分名 | 含有率 (重量%) |
CAS No. | 関係法令 表示 通知 法令 |
水 | 70~80 | 7732-18-5 | |
アクリル酸エステル共重合体 | 10~20 | ||
エタノール | 2.4 | 64-17-5 | ○ ○ |
2,2,4-トリメチルペンタン -1,3-ジオールモノイソブチレート |
1.5 | 25265-77-4 | ○ ○ 安衛法指定 2026 |
3-クロロ-1,2-プロピレン グリコール |
0.49 | 96-24-2 | ○ ○ 安衛法指定 2024 |
1,3-ジクロロ-2-プロパノール | 0.24 | 96-23-1 | ○ ○ 安衛法指定 2025 |
関係法令:労働安全衛生法、その他
○ 最大含有量が閾値以上の対象物質、△ 最大含有量が閾値未満の対象物質
○ 最大含有量が閾値以上の対象物質、△ 最大含有量が閾値未満の対象物質
▼ 危険有害性情報
引火性液体
経皮急性毒性
強い眼刺激性:目に対する重篤な損傷
遺伝性疾患:生殖細胞の変異原性
発がん性
生殖毒性:生殖能低下、胎児への悪影響
長期または反復暴露による特定標的臓器毒性(肝臓.腎臓の障害)
経皮急性毒性
強い眼刺激性:目に対する重篤な損傷
遺伝性疾患:生殖細胞の変異原性
発がん性
生殖毒性:生殖能低下、胎児への悪影響
長期または反復暴露による特定標的臓器毒性(肝臓.腎臓の障害)
▼ 注意事項
@ 換気の良い場所で取り扱うこと。
A 人体への暴露(接触、吸入)を避ける(適切な保護具を着用する)
呼吸器、手、足、目、皮膚、身体の保護具として保護マスク、保護手袋(非浸透性)、長靴、保護メガネ、保護衣、などを着用すること。(適用法令:労働安全衛生法など)
B この製品を使用する時に、飲食や喫煙をしないこと。
C 環境への汚染(放出、拡散)を避ける(空気中への飛散や河川への排出を防止する)
(適用法令:大気汚染防止法、悪臭防止法、水質汚濁防止法など)
D 特徴的な臭気があり、粉塵、蒸発、ミストが発生する場合は、吸入を避けるべく、排気装置を設置し、作業者は防毒マスクを着用すること。また、流出事故の場合は、警察署、消防署等関係機関に連絡すること。
E 保管時の温度は、5℃〜35℃とし、凍結や直射日光を避け、屋内で保管すること。
A 人体への暴露(接触、吸入)を避ける(適切な保護具を着用する)
呼吸器、手、足、目、皮膚、身体の保護具として保護マスク、保護手袋(非浸透性)、長靴、保護メガネ、保護衣、などを着用すること。(適用法令:労働安全衛生法など)
B この製品を使用する時に、飲食や喫煙をしないこと。
C 環境への汚染(放出、拡散)を避ける(空気中への飛散や河川への排出を防止する)
(適用法令:大気汚染防止法、悪臭防止法、水質汚濁防止法など)
D 特徴的な臭気があり、粉塵、蒸発、ミストが発生する場合は、吸入を避けるべく、排気装置を設置し、作業者は防毒マスクを着用すること。また、流出事故の場合は、警察署、消防署等関係機関に連絡すること。
E 保管時の温度は、5℃〜35℃とし、凍結や直射日光を避け、屋内で保管すること。
2)ジョリパットアルファーJP-100
■ 組成・成分情報(厚労省有害性等情報通知制度に基づいたA社SDSより)
成分名 | 含有率 (重量%) |
CAS No. | 関係法令 表示 通知 法令 |
結晶質シリカ | 45 | 7631-86-9 | がん原性 厚労大臣指定 |
水 | 20〜30 | 7732-18-5 | |
アクリル樹脂 | 10〜20 | ||
炭酸カルシウム | 4〜6 | 471-34-1 | |
結晶質シリカ | 4.5 | 14808-60-7 | ○ ○ |
2,2,4-トリメチルペンタン -1,3-ジオールモノイソブチレート |
1.0 | 25265-77-4 | ○ ○ 安衛法指定 2026 |
酢酸2-エトキシエチル (別名エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート) |
0.55 | 111-15-9 | ○ ○ 皮膚吸収毒性 |
メタノール | 0.44 | 67-56-1 | ○ ○ 皮膚吸収毒性 |
イソプロピルアルコール | 0.29 | 67-63-0 | ○ ○ |
(トナー量によって、下記範囲内の物質を含有する) | |||
酸化チタン(IV) | 0〜2.7 | 13463-67-7 | ○ ○ |
酸化鉄(三酸化二鉄) | 0〜2.7 | 1309-37-1 | ○ ○ |
酸化鉄 | 0〜1.7 | 51274-00-1 | ○ ○ |
ピグメントブルー-15 | 0〜1.0 | 147-14-8 | ○ ○ |
カーボンブラック | 0〜0.88 | 1333-86-4 | ○ |
関係法令:労働安全衛生法、その他
○ 最大含有量が閾値以上の対象物質、△ 最大含有量が閾値未満の対象物質
○ 最大含有量が閾値以上の対象物質、△ 最大含有量が閾値未満の対象物質
▼ 危険有害性情報
可燃性固体
経皮急性毒性
経口急性毒性
強い眼刺激性:目に対する重篤な損傷
遺伝性疾患:生殖細胞の変異原性
発がん性
生殖毒性:生殖能低下、胎児への悪影響
呼吸器への刺激(気道刺激性)
臓器の障害(心臓・腎臓・呼吸器・神経系・中枢神経系・全身)
長期または反復暴露による特定標的臓器毒性(心臓・神経系・中枢神経系の障害)
長期または反復暴露による特定標的臓器毒性(腎臓・呼吸器の障害)
短期(急性)水生環境有害性:水生生物に有害
長期(慢性)水生環境有害性:長期継続的影響により水生生物に有害
経皮急性毒性
経口急性毒性
強い眼刺激性:目に対する重篤な損傷
遺伝性疾患:生殖細胞の変異原性
発がん性
生殖毒性:生殖能低下、胎児への悪影響
呼吸器への刺激(気道刺激性)
臓器の障害(心臓・腎臓・呼吸器・神経系・中枢神経系・全身)
長期または反復暴露による特定標的臓器毒性(心臓・神経系・中枢神経系の障害)
長期または反復暴露による特定標的臓器毒性(腎臓・呼吸器の障害)
短期(急性)水生環境有害性:水生生物に有害
長期(慢性)水生環境有害性:長期継続的影響により水生生物に有害
▼ 注意事項
@ 屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
A 人体への暴露(接触、吸入)を避ける(適切な保護具を着用する)
呼吸器、手、足、目、皮膚、身体の保護具として保護マスク、保護手袋(非浸透性)、長靴、保護メガネ、保護衣、などを着用すること。(適用法令:労働安全衛生法など)
B この製品を使用する時に、飲食や喫煙をしないこと。
C 環境への汚染(放出、拡散)を避ける(空気中への飛散や河川への排出を防止する)
(適用法令:大気汚染防止法、悪臭防止法、水質汚濁防止法など)
D 特徴的な臭気があり、粉塵、蒸発、ミストが発生する場合は、吸入を避けるべく、排気装置を設置し、作業者は防毒マスクを着用すること。また、流出事故の場合は、警察署、消防署等関係機関に連絡すること。
E 保管時の温度は、5℃〜35℃とし、凍結や直射日光を避け、屋内で保管すること。
A 人体への暴露(接触、吸入)を避ける(適切な保護具を着用する)
呼吸器、手、足、目、皮膚、身体の保護具として保護マスク、保護手袋(非浸透性)、長靴、保護メガネ、保護衣、などを着用すること。(適用法令:労働安全衛生法など)
B この製品を使用する時に、飲食や喫煙をしないこと。
C 環境への汚染(放出、拡散)を避ける(空気中への飛散や河川への排出を防止する)
(適用法令:大気汚染防止法、悪臭防止法、水質汚濁防止法など)
D 特徴的な臭気があり、粉塵、蒸発、ミストが発生する場合は、吸入を避けるべく、排気装置を設置し、作業者は防毒マスクを着用すること。また、流出事故の場合は、警察署、消防署等関係機関に連絡すること。
E 保管時の温度は、5℃〜35℃とし、凍結や直射日光を避け、屋内で保管すること。
■ 2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレートの危険有害性情報について
製品タイプ別では、中間体、粘度調整剤、硬化剤などに、また用途別では、ラテックス塗料、溶剤、石油掘削泥水、木材防腐剤キャリア、鉱石浮遊選鉱、床磨き剤などに、可塑剤として幅広く使用されている。
とくに、上記のように、水系エマルジョン塗料には造膜助剤として添加され、通常、乾燥時の白化を防止し、塗料に造膜性能を与え、最低造膜温度(MFT)を低下させる目的で、塗料中の固体成分に対し3~10重量%程度添加されていた。
また、2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールジイソブチレートも、2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレートの残存水酸基がさらにエステル化されたジオールジエステル構造を持ち、PVCへの二次可塑剤(造膜助剤)として用いられていた。
ところが、2017〜2018年度になると、住宅室内空気汚染の実測では、接着剤を主な発生源とするエチルベンゼン>>キシレンと共に、水性塗料(アクリル樹脂エマルションペイント)を発生源とする2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレート>>2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールジイソブチレートが極めて高くなったという事例が多発し始めた。
とくに、上記のように、水系エマルジョン塗料には造膜助剤として添加され、通常、乾燥時の白化を防止し、塗料に造膜性能を与え、最低造膜温度(MFT)を低下させる目的で、塗料中の固体成分に対し3~10重量%程度添加されていた。
また、2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールジイソブチレートも、2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレートの残存水酸基がさらにエステル化されたジオールジエステル構造を持ち、PVCへの二次可塑剤(造膜助剤)として用いられていた。
ところが、2017〜2018年度になると、住宅室内空気汚染の実測では、接着剤を主な発生源とするエチルベンゼン>>キシレンと共に、水性塗料(アクリル樹脂エマルションペイント)を発生源とする2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールモノイソブチレート>>2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-ジオールジイソブチレートが極めて高くなったという事例が多発し始めた。
■ 揮発しにくい化合物でも空気を汚す!
某企業のSDSでは、「分子量が大きく、しかも液体なので、空気を汚しません」と大見得を切った記載があるが、化学実験上では「揮発しにくい化合物でも揮発しやすい化合物と混合すると、共沸して揮発しやすくなる」という事実を知ってか知らずか、偽りの記述が横行している。
また、蒸気圧に依存した揮発ではなく、噴射や攪拌など物理的な作業によって、大気中に液体自体が、あるいは浮遊粉塵に吸着して飛散し、ミストやエアロゾルの形で、空気汚染することも考慮しなければならない。
当然ながら、塗装後の塗膜表面の成分と日射や風雨、空気質やカビとの化学反応や分解による上記のような気化や粉塵化により空気中へ放散されることは、言うまでもない。
また、蒸気圧に依存した揮発ではなく、噴射や攪拌など物理的な作業によって、大気中に液体自体が、あるいは浮遊粉塵に吸着して飛散し、ミストやエアロゾルの形で、空気汚染することも考慮しなければならない。
当然ながら、塗装後の塗膜表面の成分と日射や風雨、空気質やカビとの化学反応や分解による上記のような気化や粉塵化により空気中へ放散されることは、言うまでもない。
■ 空気汚染の度合と人体影響との関係を指数化表示
本事例では、工事中の「空気汚染の度合と人体影響との関係」を、欧米で頻用され始めた「空気質指数」(各種測定値を総合的に指数化した空気汚染度合)で基準化した表示法で示した。
空気質指数とは、大気汚染モニタリングによって取得される空気中の粒子状物質(PM10、 PM2.5、ミスト、エアゾールなど)や汚染物質(CO、SO2、O3、NOxなど)の濃度を測定し、総合的に、空気の汚染度を指数化したものである。
以下に「総合的空気質と健康影響」の関係を、空気汚染度で指数化(色分け)した「空気質指数の基準表」として示す。また、折れ線グラフは、空気質の直近12秒間ごとの連続データおよび15分間隔で収集した過去24時間ごとの連続データを表す。
空気質指数とは、大気汚染モニタリングによって取得される空気中の粒子状物質(PM10、 PM2.5、ミスト、エアゾールなど)や汚染物質(CO、SO2、O3、NOxなど)の濃度を測定し、総合的に、空気の汚染度を指数化したものである。
以下に「総合的空気質と健康影響」の関係を、空気汚染度で指数化(色分け)した「空気質指数の基準表」として示す。また、折れ線グラフは、空気質の直近12秒間ごとの連続データおよび15分間隔で収集した過去24時間ごとの連続データを表す。
▼ 空気清浄機運転中の室内における放散性異臭の連続感知データ
正常時(コントロール)
外気における放散性異臭拡散時
▼ 瞬時(直近12秒間ごと)の空気質の変動をモニターする連続データ
▼ VOC(Volatile Organic Compounds;揮発性有機化合物の総称)による空気汚染度合
VOC(Volatile Organic Compounds;揮発性有機化合物の総称)による空気汚染度合い
■ 屋根・外壁:アクリルエマルジョン塗装
赤丸印:全館吸気システムの軒下全周にある吸気口(汚染空気が直接吸入される)
外壁洗浄機
外壁を洗浄した洗浄噴水の撥ね返りが養生シートの網目を通過して噴出してくる!
1.5~2m離れた窓越しで受ける粉塵、汚水しぶき、水蒸気(ミスト、エアゾール)蔓延の
外壁洗浄の作業現状
外壁洗浄の作業現状
▼ 空気清浄機運転中の室内における放散性異臭の連続感知データ
正常時(コントロール)
外気における放散性異臭拡散時
塗装による異臭拡散
▼ 瞬時(直近12秒間ごと)の空気質の変動をモニターする連続データ
▼ 15分間隔で収集した過去24時間ごとの連続データ
空気質指数とは、大気汚染モニタリングによって取得される空気中の粒子状物質(PM10、 PM2.5、ミスト、エアゾールなど)や汚染物質(CO、SO2、O3、NOxなど)の濃度を測定し、総合的に、空気の汚染度を指数化したものである。
■ 外構:塀塗装工事 ジョリパット:シーラー下塗り
▼ 空気清浄機運転中の室内における放散性異臭の連続感知データ
正常時(コントロール)
外気における放散性異臭拡散時
塗装による異臭拡散
▼ 瞬時(直近12秒間ごと)の空気質の変動をモニターする連続データ
▼ 15分間隔で収集した過去24時間ごとの連続データ
▼ VOC(Volatile Organic Compounds;揮発性有機化合物の総称)による空気汚染度合
■ 外構:塀塗装工事 ジョリパット:アルファーJP-100上塗り
保管温度を超える夏の炎天・直射日光下の地面に晒される塗料
塗料は、日中を通して、保管温度(5〜35℃)を超える夏の炎天・直射日光下(気温30℃以上、照り返し50~60℃以上)で地面に晒され、しかも作業は「養生対策」の不備や不履行下で行われていたため、作業者や近隣住民への放散/接触によるVOC曝露は甚大であり、作業者や近隣住民への健康影響を含め、作業者の労働衛生ならびに近隣住民の環境衛生上、忌々しき問題である。
使用後の開缶された塗料(ジョリパットアルファー)缶
▼ 空気清浄機運転中の室内における放散性異臭の連続感知データ
正常時(コントロール)
外気における放散性異臭拡散時
塗装による異臭拡散
▼ 空気質の直近12秒間ごとの連続データ
▼ 15分間隔で収集した過去24時間ごとの連続データ
▼ VOC(Volatile Organic Compounds;揮発性有機化合物の総称)による空気汚染度合
■ 塗装工事開始2か月後の猛暑真っ盛り(33〜37℃)の1週間における塗装周辺の外気中に漂う汚染物質の程度(空気質)を連続測定
▼ 15分間隔で収集した過去24時間ごとの連続データ
隣家の塗装工事開始(5/13)2か月後の猛暑真っ盛り(33〜36℃)の1週間における塗装面より周辺に放散し外気中に漂う汚染物質の程度(空気質)を(風向きにも影響を受けるが)連続モニタリングした。