ローマ教皇フランシスコ来日  「すべての命を守るため」|「生命と微量元素」講座<荒川泰昭>

「生命と微量元素」講座

ローマ教皇フランシスコ来日

テーマ「すべての命を守るため Protect All Life」 2019年11月23日〜26日

▼ 長崎でのミサ(爆心地公園:長崎県営野球場) 11月24日
23日、タイ・バンコクより午前9時30分発の航空機で東京へ向かい、午後5時40分羽田空港に到着。歓迎式(羽田空港)、司教との集い(ローマ教皇庁大使館)では教皇の講話が伝えられた。翌日24日午前7時、航空機で長崎へ向かい、同9時20分長崎空港到着。雨に見舞われた長崎市。爆心地公園で犠牲者の碑に献花し、キャンドルを奉納し、黙とうを奉げた。そして、軍備拡張競争を厳しく批判し、核兵器の廃絶を訴えた。その後、西坂公園にて日本二十六聖人殉教者の碑を表敬し、挨拶「お告げの祈り」を行った。昼食(長崎大司教館)後、午後1時30分より3時30分まで、長崎県営野球場にて教皇ミサ「王であるキリストの祭日」を行った。午後4時35分の航空機で広島へ移動した。

教皇ミサは、以下のような式次第で遂行された。

教皇ミサ式次第
「王であるキリストの祭日」
1.わたしたちの地球のための祈り
2.被造物とともにささげるキリスト者の祈り
A. 開祭:入祭の歌、あいさつ、回心、あわれみの賛歌、栄光の賛歌、集会祈願、B. ことばの典礼:第一朗読、答唱詩編、アレルヤ唱、福音朗読、説教、信仰宣言、共同祈願(信者の祈り)、C. 感謝の典礼:奉納の歌、奉納祈願、奉献文(叙唱、感謝の賛歌、第三奉献文)、交わりの儀(主の祈り、平和のあいさつ、パンの分割と平和の賛歌、拝領、拝領の歌、拝領祈願)、D. 閉祭:謝辞、派遣の祝福、閉祭のことば、退堂(賛美の賛歌、殉教の血潮に、オフィシャルテーマソング:すべてのいのちを守るためPROTECT ALL LIFE)

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原爆投下直後の死んだ幼子を背負い
火葬の順番を待つ裸足の少年
被爆したマリア像
▼ 広島で被爆者と交流(平和公園) 11月24日
24日、長崎より午後4時35分発の航空機で、当初予定になかった広島へ移動。同5時45分広島空港到着。平和記念公園で被爆者と交流。「平和のための集い」で、被爆者の証言を聞き、抱き寄せ、核兵器の廃絶を訴えて、世界に向けてメッセージを発信した。核兵器の抑止力=「核の傘」への依存についても厳しく批判。同8時25分発の航空機で東京へ移動し、同10時10分に羽田空港到着。
教皇を見送った後の記者会見では、教皇の「当初予定になかった広島を訪問できたことへの感謝」、そして「広島で行われたイベントの意味深い重さに感動していたこと」などが伝えられている。

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▼ 東日本大震災の被災者と懇談 11月25日
25日、天皇陛下との会見の前に、東京都内のベルサール半蔵門で「東日本大震災被災者との集い」が持たれ、「多くの人々が被った悲しみと痛み」への祈りが奉げられ、教皇の講話が発信された。地震、津波、東京電力福島第1原発事故の「三つの大規模災害」には、「放射線の長期的な影響など継続的な問題」が包含されていることを指摘しながらも、力を結集すれば「復興は必ず果たせる」と訴えた。

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▼ 天皇陛下との会見(皇居) 11月25日
25日、教皇は東京都内で東日本大震災の被災者と面会した後、皇居・宮殿で天皇陛下と会見した。教皇は午前11時ごろ、トヨタの燃料電池車「ミライ」で皇居・宮殿の「南車寄」に到着。玄関で出迎えた陛下はスペイン語で「日本へようこそ。お目にかかれてうれしく思います」と述べて握手を交わし、並んで宮殿内に入られた。
宮内庁によると、会見は宮殿「竹の間」で約20分間、和やかな雰囲気で行われた。陛下が「ローマ教皇として38年ぶりに訪日され、お会いできることをうれしく思います」と話されると、教皇は「ご即位された時からお会いできることを楽しみにしておりました」と応えられた。そして、昨日(24日)からの教皇の長崎や広島の被爆地訪問に続いて、本日(25日)午前中の東日本大震災の被災者との面会などを陛下が話題にして、「日本の人たちに心を込めて寄り添っていただいていることに感謝します」と謝意を述べると、教皇は「私が9歳の時、両親が、長崎、広島の原爆のニュースを聞き、涙を流していたことが強く心に刻まれています。長崎、広島において私は自分の気持ちを込めてメッセージを発出しました」と述べられ、陛下も「教皇が、人々の幸福と世界の平和のために精力的に活動されていることに深い敬意を表します」と応えられたということである。

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▼ 5万人規模のミサ(東京ドーム) 11月25日
25日、午前中より「東日本大震災被災者との集い」(ベルサール半蔵門)での講話、天皇との会見(皇居)、「青年との集い」(東京カテドラル聖マリア大聖堂)での講話、教皇随行団との昼食(ローマ教皇庁大使館)など、過密なスケジュールを済ませた教皇は、午後4時、5万人の熱気に包まれた東京ドームにテーマ・ソング「PROTECT ALL LIFE:時のしるし」の歌が始まると同時に、トヨタの燃料電池車「MIRAI(ミライ)」の特注のエコカー、「パパモービレ」に乗って現れた。笑顔で手を振り、時折、幼子に祝福を与えながらゆっくりとグラウンドを一周する教皇に、信徒たちは熱狂し、その影響力の大きさが窺われた。

東京ドームのミサでの説教では、教皇は「日本は、経済的には高度に発展した社会だが、今朝の若者たちとの集いの中で気づかされたことがある」と語り始めた。そこには38年前にはなかった、「経済戦争」に対しての警鐘の言葉が含まれていた。競争力や生産性を追いかけてばかりだと、日常生活で感動したりする感性が失われてしまう。他者と共存していく人生を喜べずに、心の鼓動は止まってしまう、それはまるでゾンビのようだと語った。

教皇ミサは、以下のような式次第で遂行された。

教皇ミサ式次第 
「すべてのいのちを守るため」
1.わたしたちの地球のための祈り
2.被造物とともにささげるキリスト者の祈り
A. 開祭:入祭の歌、あいさつ、回心、あわれみの賛歌、栄光の賛歌、集会祈願、B. ことばの典礼:第一朗読、答唱詩編、アレルヤ唱、福音朗読、説教、共同祈願(信者の祈り)、C. 感謝の典礼:奉納の歌、奉納祈願、奉献文(叙唱、感謝の賛歌、第二奉献文)、交わりの儀(主の祈り、平和のあいさつ、パンの分割と平和の賛歌、拝領、拝領の歌、拝領祈願)、D. 閉祭:謝辞、派遣の祝福、閉祭のことば、退堂(ごらんよ空の鳥、オフィシャルテーマソング:すべてのいのちを守るためPROTECT ALL LIFE)

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▼ 帰国前に、イエズス会設立の上智大学(東京)を訪問 11月26日
26日、帰国前に、午前中よりイエズス会員とのプライベートなミサ(上智大学クルトゥルハイム・チャペル)を行い、イエズス会員と共に朝食(イエズス会SJハウス)、そして病気・高齢の司祭を訪問(同)。最後に自らの出身母体であるイエズス会が設立した上智大学を訪問し、「『叡智の座の大学』で学ぶ者へ」と題して、「大学は社会的にも文化的にも格差や隔たりなく、異なるものをつなぎ合わせる場として常に開かれているべきである」ことを学生に向かって語りかけた。そして最後に、「神の叡智を求め、見出し、広め、今日の社会に喜びと希望をもたらす使命に、上智大学の学生が加わるよう、主なる神とその教会は期待している」と語りかけ、同日午前11時35分発の航空機で羽田空港からローマへの帰途に着いた。

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▼ 帰国(羽田空港) 11月26日
26日、イエズス会員とのプライベートなミサ(上智大学クルトゥルハイム・チャペル)やイエズス会員との朝食(イエズス会SJハウス)、病気・高齢の司祭を訪問(同)、上智大学訪問(同大)での講話など、過密なスケジュールを熟し、帰国の途に着いた教皇は、羽田空港での「別れの式」の後、午前11時35分発の航空機でローマ(フィウミチーノ空港)へ飛び立った。(ローマ・フィウミチーノ空港には、午後5時15分着)

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TV各社(NHK、テレビ朝日、TBS,日本テレビ、フジテレビ、テレビ東京)より時事の事実報道として公表放映されたニュース動画像を、時事記録の保存用に、デジタルカメラにて撮影し、画像加工し、編集した。

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